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四角い太陽ってあるの?

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    四角い太陽

   平成18年12月31日、日没の太陽を写真に撮ったところ、太陽が四角に見えたという。
まず考えられたのは大気光学現象の太陽柱ではないかという事であった。
   太陽柱(サンピラー Sunpillar)とは氷晶といわれる六角板状の氷の結晶でできた巻雲の中で、氷晶が空気抵抗のために地面に対してほぼ水平に浮かんだ状態になって、板状の氷晶の表面で太陽からの光線が反射され、太陽の虚像が垂直方向に見える現象。
   太陽柱の中心は、太陽と地平線をはさんで対称をなす地平線の下にあり、氷晶の並び方により地平線に対して垂直な方向へ焔のような形の光芒が見られる。
   しかし、届けられた写真は、この現象を撮ったものではなく、俗に「四角い太陽」と呼ばれている蜃気楼の一種であった。真冬の晴れた日の暖かい空気が夜間に上空へ上り、地表が冷やされることで、温度差によっておきる蜃気楼で、遠くにある太陽が光の反射や屈折によって、ゆがんだ形になって見えたものと思われる。
   日本では、冬季に北海道旭川市・名寄市周辺や北海道北見市でよく見られるという。北海道では、冬の冷たい空気が漂うとき逆転層が現れ、上空と地表面に大きな気温差ができ、この暖かい空気と冷たい空気の境目で光が反射・屈折して四角や六角、ワイングラスに見える幻想的な太陽の蜃気楼が現れるという。この「四角い太陽」が出現するのは、よく晴れて放射冷却現象によって地面付近の温度が低く、上空に暖かい空気があることが必須条件となる。


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