増補改訂カラー はい、こちらお天気相談所 ―Q&Aでよくわかる天気のしくみと防災―」【電子書籍版】22世紀アート Kindle版 amazonで発売中
増補改訂カラー はい、こちらお天気相談所 2022年5月15日発売
増補改訂カラー はい、こちらお天気相談所 ―Q&Aでよくわかる天気のしくみと防災―」【電子書籍版】22世紀アート Kindle版 は、この本の冒頭に掲げた言葉、「はじめに」に書き記した私の切なる願いである「気象の知識を持つことで大切な命を守る」ことを伝えたいという思いを込めて出版されました。
天気相談所には、さまざまな質問の電話が届きますが、温暖化や気候変動の影響で、雷やたつ巻、台風、大雨、洪水、熱中症など身近におきる災害がじわじわと人の心に影響していることを感じます。
問い合わせにあるふとした気象の疑問の裏には、気象の面白さを知り防災の知識に役立つことがあることを学ぼうというのが、この本のテーマです。
ちなみに、本の表紙と挿絵の作者は、三女のいとうさちこ(鈴木佐知子)。花粉光環や太陽のハローの写真は、長女伊東恵美。月食の月光冠の写真は、妻伊東律子。
一家総出の作品となっています。
本の紹介
はじめに
2011年3月11日の東日本大震災のあと、気象の知識を持つことで自らの命を守ることが大事という思いを込めて、2012年3月に発刊された「はい、こちらお天気相談所」(東京堂出版)から10年が経った。
この間、気象の技術が進み、土砂災害、浸水害、洪水警報の危険度分布図や新たな大雨警戒のキーワード「線状降水帯」という用語ができるなど、防災情報の改善は大きく様変わりを見せてきた。
さらに、2021年5月の災害対策基本法の改正による最新の防災情報として、避難にかかわる警戒レベルも改正された。
気象災害をどうしたら減らせることが出来るかを模索しつつ、気象予報士として、また気象防災アドバイザーとして、活動をしてきた中「気象の知識を持つことで大切な命を守る」と何度も訴える機会を得てきたが、今も耳から離れずに残る言葉がある。
それは、2015年2月2日に日本緑化工協会主催で行われた「集中豪雨と土砂災害 平成14 年8 月豪雨・広島の事例 -改善された予測技術と防災情報の流れ-」と題した講演で、当時の広島市役所の現場担当者の方が言った「その時、私は一体何(どの情報画面)を見ていればよかったのでしょうか?」という質問だ。
今では、キキクル(愛称)と呼ばれる危険度分布図の始まりは、奇しくも2014年8月20日の広島地方気象台発表の土砂災害警戒情報第1号の図だった。
残念なことに、この広島市の土砂災害では、関連死を含め77人の尊い命が失われている。
スマホやパソコンで誰もが見られる情報となっているキキクルは、画面を拡大すれば、地図と市町村名が重ねて表示されるので、黒色(災害切迫)危険度レベル5相当が現れる前の紫色(危険)危険度レベル4相当が出たら、2時間後に災害が発生するという危機感をもって、すぐに避難することで命を守ることができる。
地球の気候変動に伴う気象災害は世界中のあらゆる場所で今も起こっている。
小中学生が親子で読める本として、気象情報を正しく理解するための知識を盛り込んだ「増補改訂カラー はい、こちらお天気相談所:-Q&Aでよくわかる天気のしくみと防災- 【電子書籍版】」が、大切な命が失われないようお役に立てられることを願ってやまない。
2022年5月
伊東譲司
この間、気象の技術が進み、土砂災害、浸水害、洪水警報の危険度分布図や新たな大雨警戒のキーワード「線状降水帯」という用語ができるなど、防災情報の改善は大きく様変わりを見せてきた。
さらに、2021年5月の災害対策基本法の改正による最新の防災情報として、避難にかかわる警戒レベルも改正された。
気象災害をどうしたら減らせることが出来るかを模索しつつ、気象予報士として、また気象防災アドバイザーとして、活動をしてきた中「気象の知識を持つことで大切な命を守る」と何度も訴える機会を得てきたが、今も耳から離れずに残る言葉がある。
それは、2015年2月2日に日本緑化工協会主催で行われた「集中豪雨と土砂災害 平成14 年8 月豪雨・広島の事例 -改善された予測技術と防災情報の流れ-」と題した講演で、当時の広島市役所の現場担当者の方が言った「その時、私は一体何(どの情報画面)を見ていればよかったのでしょうか?」という質問だ。
今では、キキクル(愛称)と呼ばれる危険度分布図の始まりは、奇しくも2014年8月20日の広島地方気象台発表の土砂災害警戒情報第1号の図だった。
残念なことに、この広島市の土砂災害では、関連死を含め77人の尊い命が失われている。
スマホやパソコンで誰もが見られる情報となっているキキクルは、画面を拡大すれば、地図と市町村名が重ねて表示されるので、黒色(災害切迫)危険度レベル5相当が現れる前の紫色(危険)危険度レベル4相当が出たら、2時間後に災害が発生するという危機感をもって、すぐに避難することで命を守ることができる。
地球の気候変動に伴う気象災害は世界中のあらゆる場所で今も起こっている。
小中学生が親子で読める本として、気象情報を正しく理解するための知識を盛り込んだ「増補改訂カラー はい、こちらお天気相談所:-Q&Aでよくわかる天気のしくみと防災- 【電子書籍版】」が、大切な命が失われないようお役に立てられることを願ってやまない。