「東シナ海の架け橋」となるロープクラウド
ロープクラウド:幅10?30km程度の細くて長い積雲(Cu)の雲列。雲列内に発
達した対流雲(積乱雲など)はみられない。長さは2000?3000kmにも及ぶ場合がある。
ロープクラウドは、主に海上で前線性雲バンドの暖域側に沿ってみられ、寒冷前線の活動が弱まったとき(寒気移流の最先端で緩やかに温度が上昇するため)にできる積雲列である。
平成21年8月15日12時の地上天気図では、九州に小さい低気圧があり、積乱雲
が見える。この低気圧に寒冷前線は解析されていないが、ひまわり6号の可視画像で明瞭に見える東シナ海のロープクラウドは、沖縄付近の高気圧と日本海側の高気圧の間にある前線として考えることができる。南側では30℃、北側の黄海では、
地上気温で23℃?26℃で、付近の海面温度が、気温と同じくらいとなっているため、霧(日本海や黄海の白く見える雲域)の出ているところもある。