著者略歴

  著書「新しい観測技術と解析技法による天気予報のつくりかた」(共著:下山紀夫)東京堂出版
(2007年8月初版・2010年3月重版)は、日本各地の大学や図書館に普及されている。
同書は、現在気象予報士会の中で技能講習の講師として活躍中の伊東・下山両人の予報現場経験を生かした、気象知識と新技術の解説をふんだんに盛り込んだ労作である。
気象のプロとして必要な知識が満載、中でも最も充実されているのが、気象と衛星の解析技術の知識をこの1冊に詰め込んである。
天気予報作成の土台となる衛星画像をはじめとする観測データを正確に把握し、最新の科学技術の象徴である客観解析・数値予報をよく理解し、天気予報の最終判断は自らの主観解析でという予報現場の経験がうまく生かされた本となっている。
いまだに気象のプロを目指す人にとって最も役立つ予報業務の指南書として読まれる所以である。

  おかげで自分なりに新しい気象の知識の普及に貢献できたという思いがつのるこの頃である。
  この本に託したテーマは、巻頭挨拶の中にある。

  今や、客観解析された数値予報全盛の時代。観測の種類も気象衛星、気象レーダー、ウィンドプロファイラ等々、多種多様になった。
気象業務に対する社会の要請も様変わりした。
今日、明日、明後日の予報を「晴れのち曇」等と発表していれば良い時代ではなくなった。
いつ、どこで、何が、どのくらいのスケールで起きるのか等と、詳細な予報が必要となり、利用分野もあらゆる業種に広がった。
しかも、身近な生活範囲から全地球的規模までになった。
  確かに、気象業務全般に需要が広がり、気象学、気象技術の進歩はあるが、まだ何か足りないと感じている。
それは、コンピュータを駆使した数値予報の進歩に比べて、それを使う人間の力が十分ではないように思えてならない。
コンピュータ技術の発展は重要視されるが、それを使う人間の発展が軽んじられているためではないだろうか。
機械万能となり、人間の知識と能力が、気象業務に十分反映されなくなってきているためではないだろうか。
  大気には揺らぎがある。
どんなに数値予報が進歩しても完璧に予想することはできない。
最後は人間の知識と能力で判断しなければならない。
コンピュータがもたらした結果を熟知した上で、最新の観測データ等を駆使して総合判断するのが人間の責務と考えている。
  今、気象庁退職後、日本気象予報士会気象技能講習会講師や東京理科大学の非常勤講師のほか、各地の講演会や研修会講師など気象予報士として気象業務に携わる人生は続いており、これからも次世代を担う多くの人達と自然現象について、また、天気予報のありかたについて語り合えればと思っている。本書が、天気予報を目指す人、天気予報に興味ある人、気象予報士を目指す人、そして何よりも自然をこよなく愛する人など多くの人に読まれることを期待する。

  • 伊東譲司と『天気予報のつくりかた』
山梨日日新聞07.09.16
2007年9月16日 山梨日日新聞 記事抜粋
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