知識の部屋
※このコーナーの画像は、すべて気象庁提供~気象衛星「ひまわり」が観測する画像~続き
①赤外1画像と赤外2画像
「ひまわり」の観測した赤外1画像と赤外2画像は、昼夜や季節に関係なく年中ほとんど同じ品質の観測ができる。
一般的に赤外画像と呼ばれるのは、おもに赤外1画像をさして呼ぶ。
なお赤外1と赤外2画像の観測波長帯を比べると、ごくわずかであるが赤外2画條の観測波長帯では水蒸気による吸収の影響がある。このため、赤外1画像の観測で得られたデータと赤外2画像のそれの差を取る(赤外1・赤外2差分画像、または、スプリット画像という)と、薄い上層雲と厚い上層雲、晴天域における下層の湿潤の状態(晴天域の下層が乾いているか、湿っているか)を区別することができる。
また、赤外1画像と赤外2画像は、薄い上層雲(氷雲)や石英(ガラスの粒子)などでわずかながら観測値が異なるため、石英を多く含む火山灰や黄砂等が大量に大気中に飛散している場合は、衛星画像でこれらを判別することもできる。